注意:このSSは18禁ではありません(多分)。
ただし他の人がいないところで見るようにしましょう。どうなっても知りません。
『絶頂遊戯EX』
この世界の秘密を知っていますか?
はい いいえ
朝起きたら布団がもっこり膨らんでいた。
いくら朝立ちとはいえここまで大きくなることはないはずだ。それになんかもぞもぞする。
まさか、そう思った僕は布団を開ける。そこには、
「何しているのさ唯湖さん……」
「いや、朝起こしにきたらこんなに立派な刀を見つけたものでな、つい」
ついって。確かに僕の刀は立派に反り返っているけど。
「こんな名刀は見たことないぞ」
「いや、唯湖さん僕のしか見たことないでしょ」
「いや、理樹君のだけ見れば十分だろ。むしろそれ以外はいらない」
ものすごく嬉しいことをいってくれる唯湖さんに対して刀はさらに輝きを増す。もちろん液体的な意味で。
「こんな立派な刀はきちんと鞘に収めなくてはな」
唯湖さんの胸元にある鞘はそれはもう立派なものだ。90台だし。
鞘に僕の刀が収められていく。
「すごいな理樹君の刀は……おねーさんのものでも入りきらないとは」
「い、いや、唯湖さんの鞘もすごいよ……刀を傷つけないようきちんと配慮されているし」
その柔らかさと弾力性は包み込んでもお互いを傷つけることない優れた素材。
唯湖さんのものはそれが他と比べて桁違いにすごい。
「仕方ない…こっちの鞘を使うしかあるまい」
「うん、僕の刀もそろそろ衝撃波を出しそうだから……」
僕は唯湖さんのもう片方の鞘に刀を収めようと中に入れる!
「は、入ったよ……!」
「うう、り、理樹君の刀は大きすぎるぞ」
確かに僕の刀は唯湖さんの鞘に奥深くまで入れてもまだ残っていた。
「ゆ、唯湖さん一旦鞘から出すよ……」
「ま、待て。居合い抜きをするにはまだ心の準備が……はぁん!」
居合い抜きを繰り返すこと数十回、お互いに変化が訪れる。
「ゆ、唯湖さん僕もう……」
「出るのか、衝撃波がもう!」
「う、うん!」
「出してくれ! 思いっきり強力な一振りを見せてくれ!」
僕は唯湖さんの鞘へ懇親の一振りを放つ。
「はぁあああん!」
放たれた衝撃波は唯湖さんの鞘へとぶつかっていく。
耐え切れなかった分が少しずつ外へとあふれでてくる。
「はぁっ…はぁっ……流石だな理樹君は。おねーさんでもこればかりは勝てないよ」
唯湖さんが珍しく敗北宣言をしたあと横になる。おそらく気絶、いや眠ったのだろう。
しかし僕の刀はまだ固く反り返っていた。
仕方なく僕は部屋を出ることにしたのだった。
「わふーリキ、どうしたんですか」
やってきたのはクドの部屋。残念なことに佳奈多さんはいないみたいだ。
まあ後でいいや。
「いやちょっと……僕のロケットの調子がおかしくてね」
そういって僕のロケットを見せる。
巨大なロケットは月どころかさらに遠くの星まで飛べそうな燃料を積んでいた。
「これはすごいロケットです……まずはメンテナンスをしますね」
そういうとクドはロケットの周囲を掃除し始めた。
大きなロケットは全てを雑巾がけするだけでも手間を要する。
「く、クド……ロケットが暴発しそうだ」
「わふ? ……!?」
雑巾がけの際の衝撃に耐えられなかったロケットから白い燃料が勢いよく噴射する。
「だ、大丈夫クド?」
「……これは燃料漏れが発生しているのです。すぐに抑える必要があります。アイニードプッシュなのです」
ある意味間違ってない英語を使うクド。
「それじゃお言葉に甘えて……」
「はいリキ、しっかり抑えます……」
僕はクドの中に入れて燃料漏れを止めようとする。
「だ、ダメなのですリキ。ロケットが大きすぎます」
「そ、そんな。もう一回入れ直してみるよ」
車だって駐車場に入れるとき出し入れを繰り返すことがある。ロケットだって同じはずだとある程度取り出したあとまた中に入れる。
「ああん! や、やっぱりダメなのです」
「そ、それならもう一回、いや何度でも試してみないと!」
何度も何度も試してみるがうまくいかない。
それどころか燃料タンクが限界を迎えようとしていた。
「ご、ごめんクド! 燃料が…!」
「だ、大丈夫です! そこは安全なので!」
クドがいうからにはきっと大丈夫なのだろう。
限界を迎えていた僕はクドの中に思いっきり燃料を放出する。
「り……リキの燃料はすっごく多いのです……」
クドの中では燃料をためきれなかったらしく液漏れが発生していた。
あっちの意味では安全でも、液漏れは止められなかったようだ。
「やっぱり……クドじゃ小さかったね」
僕は気絶したクドへそう口にした後、まだまだ飛べそうな状態のロケットをどうにかするため次の場所へと向かった。
「ほわぁああっ! な、何しているの理樹くん!?」
寝ている小毬さんを美味しく食べようとしたところで気づかれてしまった。
「いやあ、おいしそうなお菓子があったからつい」
「ほええ、外だから寒いよぉ」
「大丈夫だって、これから暖かくなるから」
言いながら僕は小毬さんの大きなプリンの先に乗ったさくらんぼを舐め始めた。
「ふぁっ、り、理樹くん……そんなところから食べ始めるなんて」
「小毬さんのプリン、すごく美味しいよ」
他にも食べたくなった僕は小毬さんの溢れ始めていたはちみつを舐めた。
「ふぇえええ。り、理樹くんは狼さん?」
「そうだよ、さしずめ小毬さんは赤ずきんだね」
「た、食べられちゃうの?」
「うん」
僕は満面の笑みで答える。
「そ、その……最後までちゃんと味わってね」
恥ずかしそうにつぶやく小毬さん。
そんな嬉しいことを言われては、僕はこう返すしかない。
「もちろんだよ!」
そして僕は、小毬さん一番の力作を頂く準備をするのだった。
「さあ、それじゃあツイストドーナツの穴に入れようかな」
「ほわぁ、理樹くんのジャイアントカプリコ、いつもよりおっきいよ〜」
「小毬さんのドーナツがおいしそうだから、大増量サービス中なんだよ」
というか、小毬さんのドーナツはふんわりとした仕上がりなので穴が普通のドーナツより小さい。
「どう、小毬さん。僕のジャイアントカプリコは」
「すごく、すっごくおいしいよぉ!!」
「ぼくもっ、小毬さんのドーナツハニーシロップがかかっててすごくおいしいよ!!」
しかも小毬さんのハニーシロップはとどまる所を知らない。
もうドーナツ全体にシロップがかかってしまっていた。
「り、理樹くん、私、もう……っ」
「小毬さんっ、最後に僕のカプリコに入ってるホイップクリームを味わって!」
「う、うんっ、ドーナツの中で、一緒にっ!!」
僕は小毬さんのドーナツにデコレーションをしていく。
しかしホイップクリームが多すぎたようでたちまち真っ白に染まってしまった。
「ほわぁああ……わたしもうお腹いっぱいだよぉ〜」
満足して横になる小毬さん。
しかし僕の方はやはり満足しきれていなかった。
仕方なく僕は次のデザートを探しに向かった。
「うわあ、理樹くんのねじおっきい」
偶然空き教室で葉留佳さんを見つけた僕はそのまま整備委員としての仕事を開始する。
「うん、きちっと繋ぎ止めたいからね。準備はもういいよね」
「ばっちしカモンなのですよ」
実際に葉留佳さんのねじを差し込む部分には透明な接着剤がたれてきている。
これは固まってしまう前に入れないとと思い早速挿入する。
「ふぅううん!」
「葉留佳さん、差込口にぴったりだよ僕のねじ」
「えへへ…何度もねじを入れたり出したりしているから馴染んじゃった」
笑みを見せる葉留佳さんを可愛いと思った。
しっかりとくっつけないと、僕の心がそう叫んでいる。
「葉留佳さん、ちょっと強引に中に入れていくよ」
「えっ……理樹k…はぁあああん!」
僕は葉留佳さんの穴にいくつもねじをつけていく。
急いで、しかも力強く。
「理樹くん! そんな風にしたら壊れちゃう!」
「違うよ! 今新しいものを作り出そうとしているんだよ!」
実際できちゃったら困るけど、きっとなんとかなるだろう。
「そ、それじゃあボンドをいっぱい使わないと!」
「うん! いっぱい木工用ボンドを使って一つになろう!」
僕はねじ先に木工用ボンドを大量にいれていく。
あっという間にねじ穴は白い液で埋め尽くされた。
……簡単にねじは外すことができたけど。
「ごめんね、僕次の整備にいかないと」
しっかりと接着されたためか動かなくなった葉留佳さんをそのままにして僕は次に向かった。
「それで今度は私のところに来たのですか」
「うん、僕のライトセイバーがすごいことになっちゃって」
漫画なら白く太い線が物凄く長くひかれているだろう、それくらいすごいことになっていた。
「…流石です直枝さん。私のNYPをもってしてもここまでは……」
「うん、でもNYPの力が強すぎてあふれでちゃいそうなんだ。それで西園さんにそれをわけたくって」
「――わかりました。ところでそれは上からでしょうか。それとも下からでしょうか」
「どっちもでお願いします」
「……どれだけ底なしなのですかあなたは……」
あ、西園さんがちょっと冷たい目でこっちを見ている。
でも実際そうなんだもの。でもその視線が少し気持ちいいから黙っておく。
「それではまずは上からいきますね」
上の方で僕のライト性バーががっしりとつかまれる。ライトというよりヘビーだけど。
「ん……むぷ、はぁ……」
ビームライフルは西園さんの上手なメンテナンスによりいつでも発射できる状態になっていく。
「う、す、すごいよ西園さん!」
いけない! 僕のビームライフルの弾を今すぐにでも撃ってしまいそうだ。
「きゃっ!」
撃ってしまいました。
発射された弾は西園さんの顔を汚してしまう。
「ご、ごめん」
「いえ……しかし相変わらずの威力ですね。それにまだ力が衰えていない……」
「だって次はもっと楽しみだし……」
そう、次は下なのだ。
「いいよね?」
「直枝さんがそうおっしゃるなら……」
早速西園さんに向かってメガバズーカランチャーを装備する。
ちなみに電磁バリアの方はずっと前に破ってあるのであっちも痛いということはないだろう。
バリア破った方が痛くないってのも不思議な話だけど。
「それじゃあいくよ!」
「はい…きてください」
メガバズーカランチャーのチャージが開始される。
チャージ方法はさしたりだしたりを繰り返すだけ。簡単かつ強力チャージができる。
「な…直枝さん! つ…強すぎです」
「も、もうちょっとがんばって! もう少しでチャージが終わるから!」
速度もだんだんとあがっていく。
早いとチャージ量も大きいから。
そしてついにMAXチャージをむかえた。
「い、いくよ西園さん!」
「は、はい! きてください直枝さん!」
西園さんにメガバズーカランチャーが発射される。
その威力はとてつもなく、全身を白く染め上げる。それはまさに一撃必殺。
その攻撃を受けた西園さんはさすがにダウンする。実際NYPが最大値のときだと一撃必殺だし。
しかし…5人と相手してきたのにまだしたりない。力をしずめるため僕は他の場所へと向かった。
「理樹……」
「ん、どうしたの? 鈴」
鈴が話しかけてくる。
本当は僕の方から話しかけるつもりだったけどまあ結果オーライだろう。
「…今日一日何やってた?」
問い詰めるような口調。
どうしてそんなことを聞くのか。僕にはその答えがわかっていた。
「んー、見ていたのなら知っているんじゃないかな」
「! 気づいてたのか!?」
鈴は驚いているけれど、実際あんなに強い視線向けられたら、例え隠れていたにしてもよほどの鈍感じゃない限り気づいてしまう。
「うん、鈴のことだからね」
「……じゃあ、今私が何考えているのかわかるのか?」
「もちろん」
僕は鈴に近づく、鈴は突然のことに怯えて後ずさりするものの僕が手をにぎったためこれ以上は離れられない。
「嫉妬しているんだよね?」
「!? なっ!!」
鈴の顔が真っ赤になった。どうやら図星のようだ。
「そ、そんなわけあるかばかー!」
それでも必死に否定しようとする鈴。威嚇までしてくる。
しかしそれも今の僕には暖簾に腕押し。
「鈴、聞いて。僕、鈴のこと好きだよ」
心の底からの気持ちを鈴に伝える。
もちろん、他の女の子のことも好きだけど。
「なっ……」
鈴の顔がますます赤くなる。
「だから、さ」
鈴の方へさらに歩み寄り、目と鼻の先まで近づく。
鈴が逃げ出そうとする気配はない。
「一緒になろ?」
鈴は借りてきた猫のようにおとなしくなっている。
「鈴、準備はいい?」
「…う、うん」
今の鈴は子猫ちゃんと呼んでいいほどおとなしく、可愛い。
僕はそんな鈴の方へと、大きくはあるものの猫じゃらしを鈴の目の前に出す。
「理樹の……やっぱりおっきいな」
「うん、いつもみたいにいじっていいよ」
そういわれると鈴は、僕の猫じゃらしを軽くたたいてみたり両手でにぎってみたり、口の中に入れたりしてきた。
遊ばせたあとは次は飲み物を与えようと思う。もちろんあげるのはミルクだ。
鈴はまだ子猫なんだから。
「ぷぁっ!!?」
突然ミルクが与えられたことに鈴は驚く。そしてあろうことかミルクをこぼしてしまった。
「あーあ、駄目じゃない鈴。こぼしちゃ」
こうなってしまったからには躾けが必要だ。
そう思った僕は躾けのために固いけど痛くない棒を取り出す。
「さあ、いくよ鈴」
鈴に対しておしおき棒を使う。
「に゛ゃっ!!?」
「我慢して、鈴」
「う、わ、わかった……」
鈴にはもう何度も躾けしたはずだけど、それでも相変わらず鈴は変わらない。
まあ変わらない方がいいんだけど。
鈴に対して、何度も何度も棒を使う。
「り、理樹! な、なんかくる!」
「ぼ、僕もそろそろ……!」
何度も棒を使っているうちにお互い限界がきたようだ。
最後だからと僕はおしおき棒を思いっきり動かす。
「ふにゃあああああ!!!」
鈴がミルクまみれになっていく。
「ふにゃ……理樹……」
全身ミルクまみれになりながら僕の名前を呼ぶ鈴をかわいいと思う。
「ありがとう鈴、おつかれさま」
僕は横になって眠っている鈴にそう告げると寮へと戻った。
「ふう、今日も疲れたなあ」
僕はようやく寮の自分の部屋の前へと戻ってくる。
今日もいろんな人たちの相手をして疲れた。
ベッドで横になってゆっくり眠ろうと、僕は部屋のドアを開ける。
真人が横になって倒れていた。
「……と、いうことは」
「そういうことだ、理樹君」
唯湖さんは復活していた。まあ、あれだけの時間があったんだから復活していて当然ではあるけど。
真人が倒れていること、それすなわちこの部屋を奪うため唯湖さんが真人に襲い掛かったということだ。暴力的な意味で。
ずっと待っていたんだろうか、それともこの時間に帰ることを見越してだろうか。
まあ、どっちでもいいけど。
「さあ理樹君、第2ラウンドを始めようか」
「ええー」
……正直、休ませてほしいと思いつつも、再び事を始めてしまう僕だった。
「ゲーム…スタート!」
僕は今あやとゲームを始めていた。
ゲーム内容は先にEXになったら負けというもの。
舞台は外。この開放感がより僕たちをEXへと近づける。
「でもさ…どうして外なの?」
「外の方がより戦場に近いからよ」
よくわからない説得。
ものすごくあやらしいと思う。
「そうだね、それに僕たちがやろうとしていることがそもそも戦みたいなものだし」
「そ、そうよ。あたしたちがやろうとしていることは実践なのよ」
そう、これは演習じゃない。実践なんだ。
数々の戦場を潜り抜けてきた僕でもやはり実践にはいつも以上に気合が入る。
「ボドドドゥドオー」
「げげごぼうおぇっ…」
お互い気合が入りすぎてしまったようだ。
戦場の雰囲気も何もあったもんじゃない。
それでも僕はあやのダンジョンを攻略するため、高速の機関銃M134を取り出した。
これがあるとないとでは難易度が段違いだ。
最初のころは単なる拳銃で苦戦したけど、それももう昔の話。
「ああっ! 理樹くんのがっ!」
ダンジョンに武器を持って潜入する。
既に一度ピラミッドを作ったことがあったので壁はなくなっていた。
ダンジョンの中は一直線だったものの、それでも迷宮の名にふさわしい。
あやは僕の武器をしっかりと受け止めながら抱き着いてくる。
それはさながらしっかりとぬいぐるみをつかんだUFOキャッチャーのよう。
「しっかりにぎっててよ、にぎってないとおちちゃう――」
不安で僕を抱きしめるあやをかわいいと思いながら僕は武器をしっかりと使っていく。
やがて僕らの元へEXの波が押し寄せてきた。
「もうダメ! 理樹くん、一緒に、一緒に――!」
「うん! 僕はあやと一緒にいるよ」
お互い存在することを確認しあいながらEXを迎える。
無事、僕らはハッピーな結末を迎えたのだった。
保健室、そこで僕は佳奈多さんと出会った。
せっかくだからとベッドの上へと連れ込む。
「まったく……あなたときたらいつも強引なのね」
「佳奈多さんだからだよ」
そういって佳奈多さんのシフォンケーキの味見をする。
佳奈多さんは体のいたるところにキスをされるのが好きらしい。
特にそれに対して引け目を感じているところならなおさらだ。
「や……そこは……」
「大丈夫、佳奈多さんのこれ…綺麗な形だよ」
もちろん妹に1cm負けているというのは佳奈多さんにとって引け目に感じている部分なわけで。
僕はそのことをよくわかっていたからそれを執拗にせめる。それに、佳奈多さんのシフォンケーキは葉留佳さんのよりおいしかった。
「だ、だめ…!」
「佳奈多さん、もっと甘えてもいいんだよ」
佳奈多さんはこれまでどんなつらいことも我慢してきた。誰かのために自分を犠牲に出来るタイプ。でも、そんな佳奈多さんだからこそ僕は甘えさせたい。
「甘える……」
「そう、もっと僕を求めるとか」
そういって一際刺激を強くした。
「ああっ! 理樹! 理樹!」
佳奈多さんが僕の名前を呼んで抱き寄せる。
素直になった佳奈多さんはこんなにも可愛い。
「それじゃあそろそろ行くよ……」
僕のハンバーグが佳奈多さんのバンズにはさまれる。
初めてしたときはケチャップの量がすごかったけど、今はそんなことはない。
むしろすごいのは……まあそれはことが済んでから。
「理樹、理樹……」
「う…そろそろいくよ」
何度も何度もはさんでいるうちに僕らのEXは限界まで高まる。
もう既に風紀は乱れきっていたがそんなことはもうどうでもよかった。
何せこの後もっとひどいことになるのだから。
「理樹――」
お互いEXに達し、僕の肉汁がパンにしみこんでいく。
そして、佳奈多さんはそれに気を取られてしまい、勢い良くお茶を噴出してしまった。
吐き出されたお茶は、光を反射して輝きながら、放物線を描いて床に落ちる。
佳奈多さんは最も風紀を乱すその姿を見られるのを嫌がるが、でも、それがまた僕にはとても可愛く思えたのだった。
「屈辱ですわ……こんな姿」
今、笹瀬川さんには猫の姿になってもらっていた。
理由は簡単、笹瀬川さんの飼い猫になってもいい発言だ。
「あれは! もう戻れないかもっていう気持ちからつい出てしまっただけで……」
「でも、それって本音ってことだよね?」
「う……」
図星をつかれたためか押し黙ってしまう。
そんな笹瀬川さんがものすごくかわいいと思い、つい攻め立てる。
「ほら、もうキャッチャーミットもこんなに柔らかくなってるよ……」
「あっ……」
ミットのメンテナンスをしっかりと行う僕。
中におさまっている小さなボールに対してもそれを忘れない。
「や、そこは……!」
だんだんと気分も高まってきたところで僕は自分のバットを取り出す。
太くておっきい、(意識的な意味で)飛ばすのには持ってこいのバットだ。
「相変わらず見事ですわね」
「それじゃあいく…よ」
バットでボールをしっかりと狙ってぶつける。
バットはミットにすいこまれていく。実際はアウトなんだろうけど感覚的にはホームランだ。
「あ、あなたの剛速球が私の元へと……!」
「しっかりと受け止めてよ…僕のものを!」
何度も何度も笹瀬川さんの元へ剛速球を投げる。
それを受け止める笹瀬川さんはまさに恋女房役と呼ぶにふさわしい。
「うっ…そろそろいくよ!」
「ええ、来て下さいまし!」
最後にとどめの一球を投げる。
とどめの球は見事にキャッチャーミットど真ん中へとおさまった。
喜び、抱き合う僕と笹瀬川さん。ただ、ストライクにはならないことを少しだけ願ってはいるけど。
「ところで……どうして胸はしないんですの?」
「……さあ、二回戦をやろうか」
「え、あ、ちょ……あっ」
何かつっこまれる前につっこむ。
そのまま僕は笹瀬川さんを気絶させるまで事を続けた。
だっていえやしない。
笹瀬川さんのおっぱいががっかりおっぱいだからだなんて……!
「ふう……今日もつかれた……」
やはり9人も相手にするというのは疲労の量が洒落にならない。
とても一日で相手にできる量じゃないし。
でもま、それで皆がハッピーなら僕もうれしいんだけどね。
「今日もおつかれさまです」
「……あれ?」
なぜかそこには杉並さんの姿があった。
「どうしてここに?」
「私を忘れた責任…取ってもらいますからね」
「え、あ、ちょ、ま…アーッ!」
最後に僕は杉並さんにやられてしまうのだった。
おわり
あとがき
や っ ち ま っ た ぜ !
つーわけでEXプレイ後の初SSがこんなんになりました。
正直ごめんなさい、でもまあ、皆が素敵なSS書いてくれているので一人くらい血迷ったものを書いてもいいかなって……血迷いすぎですねorz
次回作はもうちっとまともなものを書こうと思います、もちろん馬鹿らしさは残したままで。
ちなみに最初に前回の絶頂遊戯を使っているのは決して楽したいからだけではなく、リトバスとリトバスEXの関係みたいな感じにしたかったからです、一種の遊び心と思ってくださいな。