俺には6人の姉がいる。
 とはいってもずっと一緒に暮らしてきたわけではなくて、小さい頃俺は一度皆と離れ離れになった。
 そして高2のときに再会し、一緒に暮らしている。
 ただ、元々親父と二人で暮らしてきた俺にとって、いきなり帰ってきた6人の姉との暮らしはハプニングの連続で。また、姉たちも皆個性的で。
 今日もまた、そんな姉たちとの生活が始まる。





『CLA愛SISっ!!』






「ん……」

 日の光がまぶしくて起きる。昔はこんな状況でもぐっすりと寝ていたものだが。
 さて、そろそろいつものように智代姉さんが起こしに来る時間だ。
 俺は軽く寝返りをうち、その後起きようとする。

「あ、朋也。おはよ」

 振り向いた先には杏姉さんの姿があった。



 お、落ち着け。こういう時は素数を数えるんだったか。
 とりあえず俺が今すべきことはなんだ。聞くことだ。

「なんで杏姉さんが俺の布団に!?」
「あらーそんなの決まってるじゃない。愛する弟が寒くないように人肌で暖めてあげようかと思ったのよ」
「今はもうあったかい季節だー!!!」

 姉さんにつっこみを入れるがまるで動じちゃいない。
 それどころか獲物を狙い澄ましたかのような目で俺を見ている。
……あれ? 俺ぴんち?

「さて、朋也。大人しく観念なさい」
「いーやーーーーー食われるーーーーーー!?」
「もちろん全年齢じゃなく18禁対象版よ」
「どっちでもイヤーーーーー!!」

 ああ、神様仏様、今この貞操のピンチを救ってください。

「やめないかこの馬鹿姉がー!!」
「へぶっ!」
「とっ智代姉さん!」

 どうやら神様仏様はギリギリのところで見放していなかったらしい。
 智代姉さんがきて杏姉さんにぬいぐるみを投げつけていた。
 やけにかわいいぬいぐるみだが、智代姉さんのものだろうか。

「嫌な予感がするからいつもより早く来たらこのようなことになっていたとはな。念のため人に当たってもいたくないレベルの武器を持ってきて正解だった」

 どんな念のためな状況ですか。このような状況ピンポイントじゃないですか。

「いたた、ぬいぐるみで何でこんなに威力あるのよ。あたしの十八番奪ってんじゃないわよ」
「いや杏姉さんの場合辞書で、しかも痛さが全然違うから」

 俺の友人の春原が何度か食らっていたが、あいつじゃなきゃ多分救急車ものだろう。

「全く、大丈夫だったか朋也」

 智代姉さんが俺の傍へと歩み寄り、抱きしめる。

「だ、大丈夫だから智代姉さん」
「あーあんた何どさくさにまぎれて」
「うるさい、このくらいいいだろう」

 杏姉さんが文句を言っているがそれを無視して抱きしめ続ける智代姉さん。正直、胸が当たっていて色んなところがきついんだが狙っているのだろうか。

「ふふ、朋也はあったかくて気持ちいいな」
「とっとと離れなさいよ!」

 いや、杏姉さんが言える立場ではないと思う。
 まあ限界も色々と近づいてきているので離れてはほしいのだが。

「あーもう、こうなったらあたしも、えいっ」
「わわっ、ちょっと!」

 突然杏姉さんまで抱きついてきた。
 智代姉さんほどの胸はないが、それでも当たると男として、その、はい。

「むふふー朋也ー」
「む、負けてたまるか」

 負けてたまるかって。競争意識剥き出しにしないで智代姉さん。

「ぐ、ぐるじい」

 もちろん二人がきつく抱きしめれば苦しくもなるわけで。
 さらには普通の人よりはるかに力がある二人なもんだから圧迫力も桁違い。
 つまりもう……限界…な、わけで……。

「……がくっ」
「「ああっ!? 朋也ー! 朋也ー!!?」



 目が覚めてみると、そこには姉が集まっていた。

「朋也くん、目が覚めたの!」

 目を開けたのに気づいたことみ姉が大きな声で口にする。

「大丈夫ですか、朋也くん」
「目が覚めてよかったです」

 椋姉さんとゆき姉も嬉しそうな声を出す。
 そっか、俺気絶していたんだったか。

「すまん、つい張り合ってしまった……」
「ごめんねーうらやましくなっちゃってつい」

 事の張本人である二人は反省して正座している。

「いや、気にしてないよ」

 それよりも何か大事なことを忘れている気がする。
 俺はどのくらい気絶していたのだろう。あれ、そういや今日は平日で学校あったよな……?

「……あーっ! 今何時!?」

 慌てて時計を見る。時計は既にいつも出発する時間をすぎていた。

「やべえ! 遅刻だ! 姉さんたちも早く!」
「む、そうだった。急ぐぞ朋也」
「ですね、行きましょう」

 智代姉さんとゆき姉も俺と同じ学校の上級生なので学校に行く準備をする。

「いってらっしゃーい。気をつけてねー」
「いってらっしゃいなの」
「気をつけてくださいね」
「むー風子出遅れました」

 残りの姉たちと、何時の間にやってきたのか風子姉に見送られ、俺たちは家を出た。



「ふ、ふう。この坂道まで来れば……」
「よかったですねー」
「生徒会長としてこんな時間に登校してしまうとは……」

 智代姉さんは悔しそうにしているが俺とゆき姉はただギリギリ間に合ったことに安堵する。
 と、俺がよく見知っている人が目についた。

「あれ、渚姉さん」
「あ、朋也さん。おはようございます」

 渚姉さんは俺より年上で、こっちに俺が引っ越してきたときに姉がいなくなってさびしがっていた俺を慰めてくれた人だ。
 俺よりもいくつも年上なのだが、ちょっとした事情で未だに高校生をやっている。姉と呼んではいるが個人的には護ってやりたくなるようなタイプの女性だ。

「どうしたんだ渚姉さん、こんなところで」
「朋也くんを待っていただけです」

 どこかさびしそうな笑顔でそう答える。
 やはり、この姉はどこかほっとけない。

「いこう」

 そういって渚姉さんの手をとる。

「あっ」

 突然のことに驚いてはいるが気にしない。この人は、ひっぱっていかなきゃならない。
 ひっぱっていけば、そしたらちゃんと歩いていける。

「皆で行こう」
「ここからなら、歩いてでも間に合いますよ」

 そして、渚姉さんの背中を押すゆき姉ともう片方の手を持つ智代姉さん。
 そう、一人で歩く必要はない。
 皆で行けばいいんだ、この坂道を。



「うーっす。おはよ」
「よお、相変わらずの重役出勤だな」

 四限目が終わった頃に来た春原に声をかける。
 昼に来たというのに眠そうな表情をしているが、昔自分もあんな感じだったから気持ちはよくわかる。

「岡崎、またちゃんと登校してきたの? まじめになったねえ」
「お前もあんな姉たちもってみろ。嫌でもそうなるから」
「嫌でもねえ」

 春原が目をつむり想像し始める。
 すげーなんか顔をへらへらさせている。まあ確かに皆可愛いからな、なんか殴りたくなるくらいむかつくけど。
 と思ったらなんか冷や汗かきはじめた。怒られているのだろうか。
 あ、泣き始めた。どうやら蹴られたっぽい。

「うん、嫌でもそうなるね……」
「だろ」

 春原は心の底から同意したようだ。まあ、春原も何度か似た経験があるから仕方あるまい。

「さて、昼飯でも食おーか」
「んじゃ俺は弁当でも食うか」
「いいねえ、そんなの作ってくれる姉がいて」

 うらやましそうに俺を見る春原を尻目に、鞄から弁当を探す……あれ?

「あ…忘れちまった」

 そういや、朝はごたごたで今日は弁当どころじゃなかったんだ。すっかり忘れていた。

「どうするんだ、今から食堂行ったところで混んでいると思うぞ」
「仕方ない、春原。お前のパンよこせ」
「やだね、これはボクの分なんだから」
「俺は朝から活動しているんだ、昼から活動始めたお前よりずっと栄養補給が必要だ。だから俺が食べるというのが筋じゃないか」
「その理屈どう考えてもおかしいですよねえ!」

 むう、春原のくせに生意気な。あーしかしどうしたものか。
 そのとき、俺の頭の中にあるものがひらめいた。

「あ、そうだ。ゆき姉のとこにいこう」

 ゆき姉のいる資料室ならなんか食べ物があるはずだ。

「あ、それならボクも行くよ」
「構わんが、お友達がいるかもしれんぞ」
「うっ……」

 悩み始める春原。まあゆき姉の友達ってあっち関係の人たちだからな。
 俺だって何度も行っているものの未だに怖い。

「そ、それでもいいよ!」
「あ、そういや今日は智代姉さんも弁当忘れていることになるから、もしかしたら智代姉さんもいるかもな」
「謹んでご遠慮させていただきます」

 春原にとっては智代姉さんが一番怖いらしい。
 まあ蹴られた経験も数知れずだしな。仕方がないのだろう。

「んじゃいってくるわ」
「おーう、いってらー」

 教室を後にし、俺は資料室へと向かった。



「いらっしゃい、朋也さん」
「おお、朋也も来たのか」

 資料室に入ると、料理をしているゆき姉と智代姉さんの姿があった。
 ゆき姉の友達がいないのは智代姉さんを恐れてだろうか。
 流石は元有名な不良。人によっては名前を聞いただけで気絶するレベルのものらしい。

「やあ、姉さんたち」
「朋也さんもピラフ食べますか」
「ああ、もちろん」

 席につき、ゆき姉の料理が出来上がるのを待つ。
 まもなく、コーヒーカップとともにピラフの入った皿が運ばれてきた。

「はい、どうぞ」
「おー、いただきます」
「うむ、いただきます」

 腹が減っていたのでがっつくように食べる。

「朋也、そんな急いで食べなくても」
「いやー腹減ってたものだから」
「おかわりしてもいいですからねー」
「うい、わ……!」

 食べながら話したからか、急いで食べていたからか喉につまらせてしまう。

「だ、大丈夫か」
「み、みず……」
「はい、朋也さん。どうぞ」

 ゆき姉が持ってきた水で一気に流し込む。

「た、助かった……ありがとうゆき姉」
「どういたしまして」
「全く、まだまだ子供だな朋也は」

 智代姉さんがあきれ顔で俺のほうを見ているが何も言い返せない。
 なんかちょっと凹んでしまう。

「まったく、ほら」
「え、智代姉さん何を」

 智代姉さんは俺のほうにピラフをすくったスプーンをもってきている。

「食べさせてやるんだ。ほら、あーん」
「い、いや智代姉さんそれはちょっと……」

 抵抗があるというか、高校生にもなって恥ずかしいというか。

「む、ダメ…か?」
「い、いや食べます」

 悲しそうな顔をされてしまってはことわりたくてもことわれない。

「そ、そうか。ならほら、あーん」

 再び笑顔を取り戻した智代姉さん。
 嬉しそうに俺の口元までスプーンを持ってくる。
 観念した俺は大きく口を開け、そのスプーンをくわえる。

「それじゃあ私も。はい、朋也さん」
「え、あ、あーん」

 すると今度はゆき姉も口元までスプーンを持ってきた。
 流石にことわるわけにもいかず再び大きく口を開ける。

「じゃあ次は私だな」
「え、ちょ、ちょっと」
「その次はまた私が。朋也さん。たくさん食べてくださいね」

 間違いなくこの二人は善意でやっているのだろう。
 ただ、心の中では声を大にしていいたい。
……嫌がらせ?



キーンコーンカーンコーン

 授業の終わりを告げるチャイムが鳴る。

「ふぃー今日も終わりっと」
「まあ、ずっとお前寝てたけどな」
「はは。まあまあ。で、このあとどっかいく?」
「んー今日はいいわ」
「そか、じゃあね」
「ああ」

 春原に別れをつげ、教室を出る。
 教室の外にはゆき姉と智代姉さんがいた。

「姉さんたち待っててくれたのか」
「ええ、朋也さんと一緒に帰ろうかと思って」

 ちなみに二人は用事が無くて早く終わったときはほぼ待ってくれている。
 まあ俺の方が早く終わる機会が多いので、春原と遊ばないときは俺の方が待つこともある。

「さあ帰るぞ」

 三人で歩き始める。周りの人たちも、部活がある人を除いて帰宅していっている。
……俺も元はあっちの人間だったんだよな。
 ふと、肩がうずいた気がした。使ったわけでもないのに。

「? どうしましたか」
「いや、何でもない――」

 だから、早く帰ろう。そこまでいおうとして口を止めた。
 今更気にする必要なんてない。気にしたところで過去は帰ってこない。
 それならば、意識しないに限る。

「おや、あの校門前に止まっている車――」

 窓の外を見た智代姉さんがふと何かに気づいたようだ。
 つられて俺とゆき姉も見る。あ、あの赤い車は。

「杏姉さんのだよな?」
「ですね……」

 何事だろう。杏姉さんが迎えに来るなんて。
 ちょっと早足で階段を降り、杏姉さんのもとへ向かう。

「やーおかえりー」
「杏姉さん、どうして迎えに?」
「決まってるじゃない。愛しの朋也に早く会いたくなっただけよ」

 そういって抱きつく。もちろん帰宅中の人々がたくさんいる前で。

「は、恥ずかしいから杏姉さん!」
「んーもう照れちゃって。可愛いわね」

 杏姉さんは俺をからかって楽しんでいるのだろうか。

「ほら、やめないかこんな人前で」
「そうですよ。朋也さんも迷惑がってますし」

 そんな俺に助け舟を出す智代姉さんとゆき姉。ちょっと怒っているような。

「あーはいはい。それじゃあ帰るわよ。さっさと乗って」

 あっさりと手を離す杏姉さん。珍しい、いつもはもうちょっと粘りそうなものなのだが。

「帰ってからお楽しみがあるからねー」

 その言葉に何故か身震いしてしまう。なんだろう、この嫌な予感は。
 俺の嫌な予感は大抵当たってしまうのできっとそのお楽しみってのも俺にはやばいことなのだろう。

「お、俺やっぱ春原んとこ遊びに行って――」
「ダメよ、逃がさないから」

 朋也は逃げ出した、だが逃げられない!
 俺の手は杏姉さんにがっちりとつかまれていた。逃げるだろうと予測していたのだろうか。
 くっ、うちの姉は皆化け物か!

「ほらほら、行くわよー」

 結局観念して車に乗り込み、嫌な予感の充満する我が家へ連れて行かれるのだった。



 家の中は暗かった。
 明かりとか、そっちの問題ではなく、こう、雰囲気が暗かった。
 外と中とのギャップに一瞬玄関で立ち止まってしまったくらいだ。
 智代姉さんとゆき姉も同じようで戸惑いを隠せないでいる。
 にやにや笑っているのは杏姉さんくらいだった。

「ほらほら、とりあえず居間に行くわよー」

 居間に連れて行かれる俺たち。暗い雰囲気の濃度がどんどん濃くなっていく。
 ついた先にはその暗い雰囲気の元凶となった人たち――つまり姉さんたちがいた。

「おかえりなさい……」
「た、ただいま」
「とりあえず皆そこに座って、ああ朋也はそこね」

 妙に強い姉たちの威圧に気圧されながら床に座る。
 何故かそこはみんなの中心を集める位置だった。

「それでは、緊急会議を始めるの」

 緊急会議ってなんだ。しかも心なしか声が怒っている。

「今日の議題の内容は、こちらです」

 そういってテーブルの上におかれたもの。
 ものすごく見覚えのある、本。
 女の人たちがあっはん(死語)な格好しているのが描いてある本。

「……ってこれ俺のエロ本!?」

 な、なぜだ。ばれないところに隠しておいたはずなのに。

「たまたま見つけてしまったんです」
「全く、こんなもの不潔です!」

 風子姉さんにおもいっきり怒られる。

「まさか朋也くんがこんなの買ってるとは思わなかったの……」

 ちょっとことみ姉に言われると凹んでしまう。

「「「朋也(さん)……」」」
「ああ、やめて! そんな目で見ないで!」

 皆が俺を変な目で見る中、杏姉さんは一人ニヤニヤと笑っている。
 姉さんこういうの好きだからな、畜生。

「特に問題なのはですね! なんでこ、こう皆妹ばっかりなんですか!」
「え、いや、それはそのう」

 椋姉さんにとんでもない質問を投げかけられ、戸惑う。
 そこは問題なのか? 問題にするところなのか?
 だが皆がうんうんと頷いているところを見るとそこが最大の問題なのだろう。

「お姉ちゃんじゃ、だめ?」
「ぐっ!」

 ちょ、ことみ姉。その台詞を涙目で言うのは反則です。
 ものすごくキュンとしてしまったじゃないか。

「これはもしかしたら危険信号かもしれないわね。このまま好きな属性の低年齢化が進み、妹からロリ、ロリからペドへと移り、最初は二次元で我慢できていたもののそれだけじゃ飽き足らなくなり三次元へと手を出し、それが原因で逮捕。朋也の人生は閉ざされるということに……」
「杏姉さん、それは妄想が暴走しているからさ」

 流石にいくらなんでもそこまでいったりはしない。
 確かに春原の妹の芽衣ちゃんを可愛いと思ったことはあるけど。

「いや、その可能性はなくはない」
「智代姉さん!?」
「これは年上の女性の良さを教える必要があると思いますね」
「ゆき姉まで!?」
「そうなの。朋也くんには実践が必要なの」
「ことみ姉さんも!?」
「それなら風子の出番ですね! 風子は大人の女性ですから」
「「「「「「それはない」」」」」」

 最後だけ皆ではもる。もし俺がロリコンでこんなかで選べといわれたら間違いなく風子姉さんを選ぶだろう。
 つまり、それだけ子供っぽい。

「皆してひどいです。風子はれっきとした大人なんです」
「あーはいはい、ヒトデあげるからちょっと大人しくしててね」
「む、風子はそんな簡単にモノで釣られは……」

 杏姉さんがヒトデ型の木彫りを渡した瞬間風子姉さんはトリップ状態になる。
 それはもう、今ならいたずらしてもばれそうにないというくらい。
 だが、俺にはそんなことをする余裕などなかった。

「さて、じゃあ朋也。覚悟してもらうからね」
「か、覚悟って何を」
「決まっているじゃない。年上の女性の良さ。たっぷりと教えてあげるからね」
「い、いや遠慮しときます…って皆して囲むのやめてください。というかなんで服脱いでいるんですか。そして何で俺脱がされ……アッー!」



 こうして、俺の災難な一日がすぎていった。
 何があったのかは俺の口からはとてもいえない、言いたくない。思い出したくもない。
 ただこの日、姉の絆があがり、俺がより姉たちに頭があがらなくなったこと、これが原因で妹の方がいいなとさらに強く思うようになったのは確かだ。
 そして、もう一つ改めて思ったこと。そして、一生思い続けるであろうこと。



 姉6人との生活は、地獄だ。



おわり(?)



あとがき
 皆が姉だったらとか皆が妹だったらとか、そんな定番のネタですが定番になるというのはそれだけ面白いからであって。ネタ枯渇状態の俺がそんな定番にあやかろうとした作品がこれ。
 読みきりにしたのはリトルバスターズ!が出るから連載している暇あるのかという懸念と、これ面白いのかという不安から。周りは連載しろとか言ってくれるのですが、読者の方はどうなんでしょうか。そこら辺教えていただけるとありがたいです。
 ちなみにタイトルは「クライシス」と「CLANNAD」の「CLA」と「SISTER(姉)」の「SIS」を合成したものです。これだけだと「い」があまるので「愛」にしました。この作品をうまく伝えているタイトルなんじゃないかと思います。