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『来ヶ谷さんがただ理樹君のソーセージを食べるだけのお話』



 放課後になって夕食も済ませ、僕が自室でのんびりしていたところに来ヶ谷さんが現れた。
 何度か来たこともあるこの部屋を軽く見回し、僕に視線を戻してぽつりと呟く。

「真人少年がいないようだが?」
「さっき宿題終わらせて外に筋トレしに行ったよ」
「終わらせて、ではなく、写して、だろう」
「あー、うん、まあ」
「全く……別にどうでもいいが将来が心配になるな。あの馬鹿の脳内には筋肉の二文字しかないのかと思うぞ」
「それはちょっと僕も同感……」
「ふむ、まあいい。不在なら丁度良かった。もしいたら追い払うつもりだったからな」

 不穏な台詞をさらっと言う来ヶ谷さん。
 でも、いったい何の用があってわざわざやって来たんだろうか。
 僕に会いに来てくれた……ってことならすごく嬉しいんだけど、それだけじゃないような気がする。

「さて理樹君。朝食でのことを覚えているか?」
「朝食? ……あ、一応覚えてるよ。覚えてるけど」
「その時私が何と言ったかまでは?」
「えっと、確か……この借りはいつか必ず返す、だっけ?」
「正解だ。ということで、早速返しに来た」

 珍しく僕の正面に座った来ヶ谷さんが(普段は鈴の指定席みたいになってる)、 おかずのひとつだったチーズ入りソーセージで……こう、何か妙に卑猥な食べ方をしてみせて。
 つい別なものを想像して前屈みになってしまった、なんてことがあった。
 恥ずかしい思いもしたけれど、意趣返しの末、結果的には来ヶ谷さんの驚く顔を見られて満足だった……で終わらせてくれればいいのに。 やっぱりというか、本当一筋縄じゃいかない人だよなぁ。

「って、いったい何するつもりなのさ」
「まずはベッドの中に入ってくれ。なに、悪いようにはしない」
「とりあえず信じるけど……絶対だよ?」
「理樹君は疑い深いな。大丈夫、おねーさんに全て任せるといい」

 状況次第じゃ頼り甲斐のある言葉だけど、今聞いても不安を煽る材料にしかならない。
 真人がいない方が都合の良いことみたいだし、うぅ、考えれば考えるほど嫌な予感がしてきた……。
 それでも来ヶ谷さんに逆らわず、僕は自分の寝床であるベッドの下段に入る。
 掛け布団を足で奥に追いやり、枕のすぐ近くに腰を下ろした。

「これでいいの?」
「うむ。股をもう少し開いてくれれば完璧だ。……そう、その体勢でしばらく」
「な、何かすごく恥ずかしい格好なんだけど……」

 枕に後ろ手を付いて足を左右に開き、来ヶ谷さんの次の指示を待つ自分の姿は、正直かなり不自然だった。
 すると、我ながら情けなくて複雑な気持ちになってきた僕をひとしきり眺めてから、来ヶ谷さんはいきなりベッドに乗り込んでくる。 驚くこっちにはまるで構わず、開いた両足の間――僕の目の前を陣取り、除けた掛け布団を何故か被り始めた。
 訳がわからない。

「ねえ、来ヶ谷さん」
「……ん?」
「何でそんなことしてるのかな」
「心配しなくても、キミは私に身を委ねれてさえいればいいのだよ」
「さっきからずっとそればっかりじゃ……ってちょっと、来ヶ谷さんっ!?」

 呆れ声で嘆息した直後、その細い手指がかちゃかちゃとベルトを外しに掛かったのを見て僕は焦った。
 腰を浮かそうとする余裕すら与えられないままベルトの正面が解かれ、さらにズボンの前が開けられる。
 あまりの躊躇の無さに、僕は突っ込むことも忘れて硬直。それをチャンスとばかりに、露わになった下着を来ヶ谷さんは 引っ張りずり下ろした。……ここで叫ばなかったのを褒めてほしい。
 下半身が剥き出しになり、洒落にならない現状に僕の思考は一瞬フリーズ。正気を取り戻すのに五秒。
 そこで僕が声を上げるよりも早く、来ヶ谷さんの手が僕のモノに触れた。

「フフフ、嫌がっているように見せながら、ここはこんなに大きくしていたのか。理樹君、実は期待していただろう」
「いや、そんなことないよ……」
「私が朝、ソーセージを頬張っていた時、どんな風に想像した? どんな風に……してほしいと思った?」

 言えない。言えるわけがない。
 もし具体的に口になんてしたら、僕は今、来ヶ谷さんの顔を見れなくなる。
 できれば何事もなかったかのように下を穿かせてもらいたいと願うけど、 意思とは関係なしに僕のそれはぴくぴくと物欲しそうにしていて、この状態ではどうしても弁解にしか聞こえない。
 こういうのは初めてじゃない、けれど――よく考えてみれば、僕の部屋でしたことは一度もなかった。
 個室である来ヶ谷さんの部屋とは違い、ここは真人との相部屋だ。筋トレに出て行ってるとはいえ、 いつ戻ってくるかもわからないのに安心しろと言う方が無茶だろう。実際、僕の心臓は興奮よりも不安でドキドキしっぱなしになっている。

「だ、駄目だよ来ヶ谷さん……。この部屋、恭介達が結構来るし、真人だって……」
「だから布団を被っているのだよ。今の体勢なら、ぱっと見私がこうしているようには見えないはずだ。 もし不自然な盛り上がりを指摘されても、適当な理由で誤魔化せばいい」
「でも……」
「それに、こんな状況も燃えるだろう? 背徳感いっぱいのシチュエーションだ、理樹君のここも普段に増して絶好調だぞ」

 一個一個反論を潰され、逃げ道が狭められていく。
 ずりずりとベッドの中で後ろに下がるけど、木板に背中がぶつかってそれ以上動けなくなってしまい、 四つん這いの来ヶ谷さんに追いつかれる。外から見れば、僕が上半身だけ起こして布団に入ってる姿。
 ……ああ、ここにいる僕達以外の誰も、こんな情けない格好で僕が来ヶ谷さんに迫られていることを知らないんだ。
 一瞬そう思い、どきりと心臓が跳ね上がったのを待ってたかのようなタイミングで、来ヶ谷さんが頭を落とした。

「ちゅっ……」
「あ……っ」

 先端に唇が触れる。同時、来ヶ谷さんの右手が根元を掴んで固定した。
 電流めいた感覚が触れられた場所から背筋を突き抜け、弱々しい声を漏らす僕を僅かに見やり微笑む来ヶ谷さん。
 布団を被っているから暗くてよくわからないけど、きっと楽しそうな顔をしてるんだろう。

「さあ、正直になれば気持ち良くしてあげよう」
「………………っ」
「ほう……理樹君は頑固だな。仕方ない、それなら参ったと言わせるまでだ」

 ぴちゃり、と艶めかしい音が響き、僕は震えた。
 裏筋を来ヶ谷さんの舌が這う。何度も何度も執拗に舐められ、むずがゆい快感が身体中を走り回る。

「待っ、来ヶ谷さん……っ、あくっ」
「ぺろっ……相変わらずいい声を出してくれるな。もっと聞きたくなってくる」
「やめて、こんなところ見つかったら……!」
「大丈夫だと言ったのに、キミは心配性だな。そんな子にはお仕置きだ……あむ」
「うあっ!」

 グロテスクに屹立するそれを、躊躇いなく来ヶ谷さんはくわえる。
 先っぽを唇で挟み込むようにして、そのまま頭を前後にゆっくりと動かし始めた。
 ――僕のモノが、来ヶ谷さんの口の中に入っていく。

「んっ、じゅる……じゅぷ、ずず……っは、んむ、じゅるずずず、ちゅううぅぅ」
「あ、だ、だめっ、吸わないでっ」
「ちゅぷっ……はぁ。そろそろ降参してもいいと思うが」
「だって、来ヶ谷さん、強引過ぎるよ……。いきなり何するのかと思ったらこんなこと始めて……」
「なし崩し的に行かないと理樹君は絶対頷かないだろうからな。もし私が普通に提案したら、こうはならなかったはずだ」
「……まあ、そうだね」
「それに……ここまで来て、本当にキミは止められるのか? 私が同じ立場なら迷わず頂くぞ」
「いや、その……」

 確かに、今も誰かが来たらって考えるとすごく怖いんだけど。
 表向きには平静を装ってるつもりでも、理性の糸は千切れそうな勢いで引っ張られていて、我慢できるとは到底思えなかった。 僕のをくわえる来ヶ谷さんを眺めているだけで、もう収まり付かなくなってるし……。
 ただ、それで素直に頷けるかというと、僕としては首を全力で横に振りたかった。
 男として、ほら、そこまで情けなくなるのは許せないというか……今も充分情けないけどさ。
 だから、とにかくこの辺が妥協点。守り通せてるかどうかは怪しい男の尊厳をどうにか最低限保ち、僕は肩を落とした。
 来ヶ谷さんに向けて小さく首肯する。

「……うん。お願いします」
「よし、ではおねーさんに任せるといい。はむっ、くちゅ、ちゅ、ずずず……んぷ、にちゃっ……」

 さっきよりも深くモノをくわえた来ヶ谷さんは、口の中をもごもごさせながら前後運動を繰り返す。
 唾液が泡を立てる卑猥な音が間断的に聞こえ、僕は自分の股間にあるそれが硬さを増すのを感じた。
 来ヶ谷さんも気付いたのか、少し動きが止まる。けれどすぐにまた続きを始め、徐々に激しくしていった。
 柔らかな唇が棒を押さえつけ、唾液は潤滑材になって滑りを早める。モノが入った口の奥では来ヶ谷さんの舌がちろちろと 先端に触れ、時折鈴口を開くようにつついては僕の劣情を煽り立てる。
 根元に当たる歯が与えてくる痛みも、絶妙な快感に変わって背筋をぞくぞくと震わせた。
 それに、何よりも。

「じゅぶっ、じゅるるるる……ぷはっ、はっ、んく……んむ、んっ、ぴちゅ、くちゅっ、ちゅぷちゅぱっ」

 一心不乱に肉棒をくわえこむ来ヶ谷さんの姿に、僕は興奮を隠し切れない。
 いつも傍若無人で恰好良くて、どちらかと言えば人を傅かせるようなイメージの強い来ヶ谷さんが。
 今、まるで犬のような姿勢で僕の股間に顔を埋めている。
 その征服感が仮初めの、偽りのものだってことはわかっていても、ますます膨らんでいくモノの反応が僕の本心を証明していた。

「んふ……ろうら、りひふん、ひもひいいふぁ……?」
「来ヶ谷さ、っ、その状態で喋らないで……っ!」
「っは、それはすまなかった。だが、キミの顔を見る限りまんざらでもないようだな」

 くわえられたままもごもごされると、来ヶ谷さんの吐息が直に当たって痺れてしまう。
 生温かい口内は、ともすればそこに入っているだけで達しそうになるほど気持ちいい。
 勿論、相手が来ヶ谷さんだという事実自体が一番の材料だってことは理解しているけれど。

「はあむっ、ん、ふぅっ……ぐちゅ、じゅる、ぴちゃっ……ちうぅぅ、れろっ」
「っ……んっ!」

 再び口の中に飲み込まれた僕のモノを、今度は小さな舌がなぞってくる。
 たっぷり溜めた唾液を潤滑油にして、裏筋から雁首、さらに先端までを舌先で削り取るように刺激され、 僕は声を抑えるのに必死だった。両隣の部屋に誰もいないとは到底思えなくて、もし気付かれたら、とまた想像し、唇を固く閉ざす。
 けれど来ヶ谷さんの容赦ない攻勢に、少しも声を出さずにいられるかというと、そんなわけはなくて……。
 次第に昇り詰めてきた熱を、なけなしの理性で留めるのが精一杯だ。

「れろれろ……もご、じゅぷ、んぐ、ちゅるるる……ちゅぱ、はぁ……」

 薄闇の奥で艶やかな吐息を漏らす来ヶ谷さんの口端に、つつ、と涎が垂れていた。
 その眼前、唾液に濡れて微かな光を反射し、ぬらぬらとてかった肉棒が小刻みに震えている。
 美しさと醜さが同在しているような光景。あまりにも淫蕩な恋人の姿に、千切れそうだった理性の糸が焼き切られた。
 来ヶ谷さんの頭の動きに合わせて、僕も腰を小さく動かし始める。

「んっ、ぷはっ! 理樹君、いきなり動くな……!」
「ごめん、でも、来ヶ谷さんのが気持ちよくてっ」
「む……そう言われると悪い気はしないが……まあいい、どうやらもうすぐのようだ、スパートを掛けてやろう」

 垂れ下がった長い黒髪を左手で耳にそっと掛けながら、来ヶ谷さんは深く僕のモノをくわえた。
 唇で肉棒を圧迫しながら、裏筋に舌を這わせ吸っていく。
 シンクロしたピストン運動が幾度となく繰り返され、頭がぼんやりと霞掛かってくる。

「じゅるるるるる、っぷはぁむぐ、んっ、じゅるっ、ずりゅるるる、はっ、あむ、くちゃっ」
「くうっ、っ!」
「っふ、ちゅううぅぅぅぅぅ……は、あむっ、ぐちゅ、ちゅく……れろ、じゅぶぶぶぷっ」
「あ、く、来ヶ谷さん、まず、そろそろ出る……!」
「うむ、らふといい……ちうぅぅぅぅぅぅっ!」

 僕の言葉に来ヶ谷さんは頷き、奥底で今にも飛び出そうなものを求めるかのように吸う力を強めた。
 モノがそのまま持ってかれそうな勢いに、あえなく堤防が決壊する。

「もうだめ……っ!」

 一瞬頭が真っ白になり、ごっそりと何かが抜けていく感覚。
 どくん、どくん、と鈴口から白濁が吐き出され、来ヶ谷さんの口の中に注がれる。
 汚いよと思うけれど、僕のを受け止めてくれているのは素直に嬉しいというか、興奮するというか。
 何とも言えない虚脱感が身体中に行き渡るのと同時、来ヶ谷さんが股間から離れ、最後に軽く手で肉棒を擦った。
 尿道口に残っていた精液が、どぴゅっと飛んで来ヶ谷さんの顔に少し掛かる。
 それを指ですくって舐め取り、掛け布団の中、艶然と僕に向かって微笑んだ。

「チーズよりは苦いが……濃さは同じ程度だし、飲めないこともないな」
「わざわざそんなこと言わないでよ……。大丈夫?」
「正直喉に絡んで仕方ないが、理樹君のものなら問題ないさ」
「そ、そうなんだ……」

 そのひとことに、どくんと跳ね上がる僕の心臓。
 我ながら実に単純な人間だと思う。
 しばらく来ヶ谷さんは僅かに顔を顰めつつ、ゆっくりと口の中のものを嚥下していた。
 喉が鳴るのを聞き、申し訳なさと共にちょっとドキドキ感も味わう。

「……んく、ふぅ。さて、私は口をゆすいでこよう」
「あ、うん」

 布団をどかし立ち上がった来ヶ谷さんを見て、僕は大きく息を吐いた。
 まあ、その。……人が来なくて本当に良かった。










 ――で。

「これ、どうしよう……」

 落ち着いてベッドに視線をめぐらせれば、すごいことになっていた。
 シーツは来ヶ谷さんの唾液でおもらししたみたいになってるし、掛け布団のカバーも白いのが飛び散ってる。
 篭もってたからか臭いも結構きつい。真人が戻ってくる前に慌てて換気を済ませたけど、まだ鼻につく気がする。

「とりあえずは手洗いだな。適度に証拠を隠滅してから洗濯に出すしかあるまい」
「……それしかないかな。問題は洗濯する理由だけど」
「水をこぼしてしまった、でいいと思うぞ。というか、他の理由を考える方が難しいだろう」
「どうしてこぼしたが重要じゃないかな……」
「真人少年の筋トレグッズに、水を入れるタイプのダンベルがあるはずだ。 それをベッドでいじっていたら栓が外れた、なんてものでいい。実際水を抜いておけば完璧だな」
「あ、なるほど……ってどうしてそんなのがあるのを知ってるのさ……」
「はっはっは。全ては計画の元に成り立っていたというわけだ」

 もう苦笑するしかない。
 これからもこうやって振り回されるんだな、と思い、顔には出さなかったけど、満更でもない僕だった。





 おわり。





  あとがき

 このSSはタイトル通り来ヶ谷さんがソーセージを食べるだけのとっても健全な話ですごめんなさい初っ端嘘吐いた。
 先にあんぱんさんの『来ヶ谷さんがただソーセージを食べるだけのお話』を読んでおいていただけると有り難いです。
 扱い的には三次創作になりますけど、許可が頂けるかどうかは半々でした。
 まだエロテキスト書くのは三回目なので色々至らないところもあるでしょうが、笑って許してもらえれば幸い。
 というかみんなすごいよね! こういうのもやっぱり経験と書いた数が物を言うんだろうな、と実感しました。

 ネタを思いつくきっかけとなったチャットの皆さん、特に日向の虎さん。
 ゴーサインを快く出してくださった神主あんぱんさん。
 勿論これに目を通して「こいつ馬鹿だ!」と思った読者方にも、感謝を。
 ありがとうございましたー。……ふぅ。