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 タイトル 公認された外泊


12月26日 早朝

珍しく早く目が覚めた

昨日はリトルバスターズのメンバーで食堂を借りてクリスマスパーティーをした

昨日はかなり盛り上がったなぁ

後……パーティーの前の日、ちょっと恥ずかしい様な嬉しい様な事があった

そんなことを思い返していると僕の携帯が震えた

電話みたいだ

ルームメイトである真人はまだ寝ているので少し静かに話すことにした

「もしもし」

「ああ、理樹君、朝早く悪いな」

電話の相手は来ヶ谷さんだった







僕と来ヶ谷さんは付き合っている

秋に告白されて、僕は受け入れた

付き合っていることをメンバーの女の子達は大体知っているが真人と謙語、恭介は知らないみたい

そしてたまにこうやって電話したりしている

でも教室ではもっとすごい事をしている…………

抱きつかれるのはいつものことだった

そしてこの前初めてキスをした

クリスマスパーティーの前の日

こっそり呼び出され

突然、やられた

その後お互いに顔を真っ赤になった

あのときの唯湖さん、可愛かったな

その後少しの間顔をあわせるだけで少し恥ずかしがっていた

でも、今は大丈夫

そうそう、二人きりの時だけ、僕は唯湖さんと呼ぶようにしている

今は部屋に真人がいるからなんとなく来ヶ谷さんと言ってしまう

さて、電話の続きは……









「理樹君、28日と29日を一日中空けておいてほしい」

何かあるのかな?

「何、実はうちの母が帰って来ていて、顔を見せようと思うのだが昨日理樹君と来いと言われたんだ。たまに手紙を書いていたときに君の事も書いていたから知っているんだ……そういうわけなのだが……」

なるほど

手紙というのは僕が唯湖さんに勧めたこと

親とのコミュニケーションがうまくいっていないと聞いたので

ふと思いついた方法だった

結果は成功

今ではたまに直接話しているらしい

さて、返事はもちろん

「うん、わかった。今日中に外泊願いを取っておくよ」

そう言うと来ヶ谷さんは喜んでくれた

「うむ、よろしく頼む。そうだな……28日の1時頃正門集合でいいかな? もちろん泊まれる用意をしてくれ」

その後はいつものように軽く雑談をして電話を切った

さて、早速外泊届けを出しに行かなくちゃ

「ん? 理樹どこ行くんだ?」

真人がやっと起きたみたいだ

「おはよう、うん、ちょっと外泊届けを出しに行こうかなって」

そういうと真人は驚いた顔をしていた

「何〜理樹、お前何でそんな外泊なんて……筋肉のせいか?」

何でそうなるのさ……

「駄目だ理樹、行かないでくれ」

そんな肩掴んで揺らさないでほしいよ

「なに良いじゃないか? たまには。それに真人、お前と理樹との友情はそんなものか?」

何故かやってきた恭介が真人を説得している

「だ、だが……」

真人も粘るな……

「行かせてやれよ。友達だろ」

この言葉で何とか納得してくれた真人

良かった

「じゃあ、今から外泊届けを出しに行ってくるね」

二人は頷いた

「理樹にも、そういう友だちができたのか……」

恭介がしみじみ言っているのが聞こえた

…………何か勘違いしているみたいだけどこの方が都合良いからいいや



















あっという間に当日

軽くお昼を済ませて待ち合わせの場所に行った

待ち合わせの時間までまだあるかな?

そう思っているとすぐに唯湖さんが来た

黒のロングコートがより大人っぽく見えた

「待たせたな」

「ううん、僕も今来たところだから」

そう言うと唯湖さんは笑ってくれた

そして手を差し出してきた

「行こうか、理樹君」

頷く

そして手を取りゆっくりと歩き始めた

「ところで聞きたいのだが…………露出高めの服を想像していたか?」

「してないよ!」

ああ、結局こうやってやられる















何も問題なく駅まで着き

電車に乗ってすぐに目的地に向かうことにした

電車の中で唯湖さんの家について尋ねていた

「唯湖さんの家って都内なんだ」

「うむ、親の仕事の関係でな、色々と都合のいい所に住んでいるのだよ」

それから少し話をしたけど

どうやら唯湖さんの両親ってすごい人みたい

一体どんな人なのかな?

















「さあ、ここだ。あがってくれ」

……僕は今ものすごく驚いている

何故ってそりゃ……かなりの豪邸を目の前にしているから

すごいとは思っていたけど

まさかこれほどとは……

そうしていると玄関から一人の女性が出てきた

「お帰りなさい、リズ。君が直枝君ね、ようこそ」

唯湖さんのお母さんみたいだ

「あ、初めまして、直枝理樹です。えっと、今日はよろしくお願いします」

そう言うと唯湖さんのお母さんは笑っていた

「ふふ、リズの言っていた通りね。さ、上がって」

唯湖さんに背中を軽く押されながら僕は家に上がることにした















今日、唯湖さんのお父さんは仕事でいないらしい

だからリビングで三人お茶をしながら色々な話をした

学校でのこと

リトルバスターズのこと

そして、僕達のこと

少し暗くなる様な話もあったが基本的には楽しく話せた

「そう、そんな事があったの……リズの手紙ではわからなかったこともよくわかったわ」

唯湖さんのお母さんは笑顔だった

その後笑顔のまま席を離れた

「さて、理樹君……ちょっとお願いがあるのだが」

唯湖さん?

どうして僕が逃げられないように手を掴んでいるのかな?

「聞いた以上に可愛い子ね、リズ、これなんてどうかしら?」

唯湖さんのお母さんはフリフリのドレスを持ってきた

そして唯湖さん、そんな笑顔で僕を見ないで

断れないじゃないか

その後僕は来ヶ谷親子によるコスプレショーをやらされた

何でメイド服とか、セーラー服なんてあるのかな……

ああ、あんまり思い出したくない

唯湖さんの親っていうのがよくわかった
















「お疲れ様、お風呂どうぞ、私はリズと夕飯を作るから」

夜の6時

やっとコスプレ大会が終わり、先にお風呂に入らせてもらうことにした

早速用意をして浴室に入ってみた

……想像していたけど、やっぱりすごかった

とりあえず体を洗い、湯船に浸かることにした

はぁ〜

さっきまでの疲れが取れていく

「理樹君、どうだい?」

唯湖さんだ

ドア越しに姿がうっすら見える

「うん、気持ちいいよ」

「そうか、では私も入ろうかな……」

「ちょ、待って、お願いだからやめて」

一緒に入るって……理性が持たないよ

「冗談だ、まだ食事の用意ができていないからな」

良かった……のかな?

もしかしたら、少し残念がっているのかも

……考えるのはやめよう












お風呂から出て、着替え、食卓にいくとすでに準備ができていた

「さあどうぞ、召し上がれ」

肉じゃがに味噌汁と和食中心だった

「リズがね、作ってみたいって言うから」

楽しそうに唯湖さんのお母さんが話す

「それは言わなくても……」

唯湖さんのリクエストだったのか

「ありがとう、僕、和食好きだよ」

笑顔で言うと唯湖さん顔を赤くしていた

こういうところが可愛いな














食事も終わり唯湖さんがお風呂に入ったとき

唯湖さんのお母さんに呼び出された

「何でしょうか?」

少し警戒してしまう

「理樹君…………ありがとうね。あの子があんなに心からの笑顔を見せてくれたの初めてだったから。あなたのおかげでしょ?」

どう……なのかな?

正直僕だけじゃない

みんなのおかげだと思っている

「多分、聞いたと思うけど、昔からあの子は普通の子が出来る様なことが出来なかったの、それで私はリズに距離を置いてしまったの、多分それに耐えられなくて寮に行ったんだと思うの」

「後になってこれじゃあ何にも解決してないって気づいたの、でもそう思っていたとき、リズから手紙が来たの。(私の恋人が親とコミュニケーション取って仲良くなろうよ、僕はもうできないけど、唯湖さんならできる)って最初にそう書いてあったの」

「その後、私たちは何通も何通も手紙を交換したの、そのたびに心が温まっていた。ああ、この子はこんなにも楽しいのかっていうのが毎回、伝わってきたの。後、理樹君のことも毎回あったわ」

……ちょっと恥ずかしいな

「いつも彼は可愛いって、でもそれ以上に優しいって。今日初めて会ったけど、リズがそういうのも納得したわ」

「私が思っていた以上に、あなたにはしっかりしている。これからもリズのことお願いね。あなたなら支えになれる、そんな気がするの」

僕が……

正直よくわからない

できるのかなんて……

でも、やらなくちゃいけない

なんとなくそう思えた

「わかりました」

そう一言言うと

笑顔で返してくれた

「よろしくね、じゃあ、私は明日から仕事だから早めに休むわ」

そう言って去っていった

去り際に

「理樹君だったら、リズのお婿さんっていうの大歓迎だから。それで……子供はいつ?」

ちょっと……

「えっと、そういうのは……まだ早いかと……」

その言葉を聞いた瞬間

唯湖さんのお母さんは笑った

「そっか……まだ早いっていうことはいずれしてくれるんだ」

そう言って去って行った

……なんかとんでもないこと言われた気がする

「ほら、理樹君、もう寝ようか?」

そう思っていると後ろから唯湖さんが抱きしめてきた

……僕、この二人に勝てる気がしない

















「質問いいかな?」

「何かな?」

「僕ってどこで寝るの?」

「無論私の部屋で、そして私のベッドで」

……やっぱりそういう展開?

僕は今唯湖さんの部屋にいます

「さあ、もう遅いし寝よう、ほら、理樹君」

半ば無理矢理ベッドに連行された

すぐに電機を消して寝ることにした

……って眠れない

あんまり唯湖さんの顔が見られない

さっきの唯湖さんのお母さんの言葉のせいかな

そう考えているとまた抱きしめられた

「理樹君、寂しいじゃないか。どうしてこっちを向いてくれないんだ?」

うう、どうしよう

そう悩んでいると抱きしめられる力が更に強くなる

……たまには反撃しよう

「わかったから、ちょっと力ゆるめて」

唯湖さんは軽く僕を離してくれた

そして僕は唯湖さんの方を向くと同時に

キスをしてみた

少し長めに

僕は離れると

「まさか君からやってくれるとは……このまま襲うのか?」

やっぱりそうくるか

でも、僕は今の気持ちを伝えた

「う〜ん、そういう事はもう少し後にしようかなって、僕がもっとしっかりしてから……」

最後まで言わせてもらえなかった

今度は唯湖さんからキスをしてきたから

「そこまで考えてくれているのか。正直嬉しい。さて、未来の旦那さんとでも一緒に……」

そこまでいうと顔が赤くなった

やっぱり言うの恥ずかしかったんだ

僕は笑顔で唯湖さんを抱きしめながら

「また明日、ゆっくり話そう。おやすみ」

そう言って眠りに入った

最後に小さくありがとうって聞こえた気がした





次の日、食卓のテーブルの上に一つのテープとメモがあった

昨日の夜の話が唯湖さんのお母さんに盗聴されていたらしい

そしてメモには(ご馳走様)と一言

……僕達はまた、顔を赤くした





終わり

あとがき
リトルバスターズの小説は初めてなのでうまくいっているかどうか……
いじられる理樹君と唯湖さんを書きたくてこんな感じになりました
楽しんでいただけたら幸いです